二種類の漆喰
岐阜市の新築の現場にて、ベテラン左官屋さんが漆喰壁を施工中です。
様々な種類のコテを使用しながら、細かい部分まで丁寧に仕上げて下さっています。
こちらの漆喰の壁を施工するにあたり、二種類の漆喰を使用しています。
下の二枚の写真が塗る前の漆喰ですが、何が違うかわかりますか?
実は、主に中に入っている「すさ」(関東では「つた」とも)の長さが違います。
漆喰は主原料である消石灰、のり、そしてつなぎである「すさ」を水で練って作ります。
すさとは左官の材料に入れる繊維材のこと。材料に混ぜることで収縮や振動によるクラックを防いだり、保水性を上げたりコテ離れをよくして作業をしやすくしてくれる優れものなのです。
左の漆喰は下の写真でわかるように長いすさ入りで、もったりと重め。すさがしっかりと絡み、ひび割れを軽減してくれます。
対して右の漆喰は紙を叩いて作った極細かなすさ入り。とろとろと滑らかです。先ほどの漆喰の上へ薄く塗り重ねることで、つるりとして品の良い艶のある壁に仕上がります。
漆喰や珪藻土は木と同じく自然素材ですからひび割れなどは避けられません。しかし木との相性は見た目は勿論、調湿といった性能上も抜群です。
モデルハウスは壁や天井に漆喰仕上げを採用しています。もしよろしければ漆喰壁の持つ良さを実際に体感してみて下さい。