

昨日の大晦日から雪が降り始めました。積雪の元日は久しぶりです。
旧年中は、多くの方との出会いがあり、多くのご縁をいただきました。ありがとうございました。
建築技術や建材の多様化、情報化により、お施主様のご要望も多種多様化して参りました。
私たち社員一同は、新しい技術等を積極的に取り入れ、または取捨選択し、お施主様にとってベストな財産を提供して参ります。
昨年以上、本年もよろしくお願い申し上げます。
白木建設では、真に人にやさしい材料と、家族がいつもふれあう間取り、簡単に言えば、家造りの原点に立ち返り、住む人と造る職人、地域の雇用と環境を考えた家を造りたいと考えています。
従来の材木店や工務店は、無垢材を使い、職人さんが一生懸命作業しています。ただひとつ欠点があるとすれば、デザイン性ではないでしょうか?いわゆる、材料勝ち、大工(職人)勝ちの住宅です。
逆に設計主体のデザイン性のある住宅は、構造や意匠的な問題から新建材や奇抜な手法を用いることがあります。住宅は文字通り、住むための家であり、見せるための家ではありません。
これらのことを解消するために、木造建築におけるオピニオンリーダー的設計士と連携し、意欲のある若手職人を中心として、子どもからお年寄りに至るまで、すべての人にやさしい住まいを提供して参ります。
増改築はもちろんのこと、家造りに関して、ご質問やご不明なことがございましたら、お気軽にお問い合わせください。
重ねまして、本年もよろしくお願い申し上げます。
2010年1月1日 寅
白木建設株式会社 代表取締役 白木裕輔

京都市修学院近くのM邸の建て前がありました。
風致地区のため建築確認許可が大幅に遅れ、約2ヶ月遅れの建て前となりました。
英国人のご主人と日本人の奥様、東京在住在勤のお二人の週末の家です。
中仙道を二度も歩かれたご主人のお気持ちを汲み、設計監理の㈱ムーンバランス 辻村社長様から、日本文化漂う上棟式を催行してほしい旨のご依頼がありました。
京都市には、通称「おかめ塚」と呼ばれる千本釈迦堂があります。
その昔、ある宮大工がお寺の本堂建立を依頼されます。しかし、うっかりしたことに重要な真柱4本の内の1本を短く切り落としてしましました。
悩み途方に暮れる宮大工に、妻は「悔やんでも仕方が無いですよ。他の柱を同じように切り落として桝組みを入れ、本来の高さにあわせたらいかがでしょう」と話しました。
結果的には現代に残る立派な本堂は完成しました。
しかし、宮大工は「女房の知恵を借りて完成しては主の恥」として、自害しました。
現代では理解しがたい話かもしれませんが、当時の棟梁たち職人の気概が感じられます。
この話が後に受け継がれ、この本堂脇に「おかめ供養塔」が建立されました。
宮大工の妻が、おかめに似た、ふくよかなお顔だったそうです。
この頃から京都では上棟の際、「おかめ御幣」を納められようになったようです。
今回の上棟も、この謂れをもとに、おかめを準備させていただき、記念にご自分のお名前を書いていただきました。ご主人様は慣れない筆で恐縮して書かれていました。
日本文化漂う上棟式と言うにはおこがましい限りですが、「槌打ちの儀」、「棟札納めの儀」、「祝い唄 木遣り」を行ないました。
「槌打ちの儀」は、家が永久に栄えることを願い、棟梁が「千歳棟」、「万歳棟」、「永永棟」と唱え、工匠がそれぞれに「オー」と応え、棟木を木槌で打ち納めました。
「棟札納めの儀」は、「おかめ御幣」を工匠が家の中心部分の束に納めました。

「祝い唄 木遣り」は、不肖私と筑間氏でお祝いの気持ちを込め、謡わせていただきました。8年振りの木遣り唄でした。
作業風景と、完成後、リビングから見えるであろう京都の景色です。
心より羨ましい限りです。

現代の子どもたちは、体力が低下していると言われています。それと共に、密かに問題視されていることは、子どもの体温調節です。
最近の子どもは体温が低くなったと言われています。
正木日体大名誉教授によれば、少し古いですが、1991年の兵庫県のある中学校で、1週間にわたり1日5回、体温の測定を行ないました。
朝起きた時、35℃台の子どもがやや多いものの、学校に行くとほとんどいませんでした。ところが、午後にかけて、37℃を超える子どもが増加しました。下校時には、大半の子どもが37℃を超えていたそうです。一日の体温変動が最も激しかった子どもは、その差が2.4℃もあったそうです。
一般に子どもの体温変化は一日に0.5℃程度だと考えられていました。人間は2歳ころまでは「変温動物」で、3歳ころから「常温動物」に発達するものです。それが、中学生になっても「変温動物」のままであったら、大変なことです。
体温の調節ができないということは、熱中症にかかりやすいなど、健康上大変な問題があります。
人間は暑いとき、汗をかいて熱を外に出します。体温調節ができない子どもは、この機能、いわゆる、汗を出す腺(能動汗腺)が十分に開かないまま、成長していると考えられてます。
その原因は何でしょうか?
ひとつには、幼児のころから冷暖房完備の部屋で生活することで、真夏でも汗をかかないことが考えられます。この汗をかく機能、「能動汗腺」は、3歳までにどれだけ汗をかいたかで決まるとも言われています。
やはり、子どもは子どもらしく、外遊びでたくさんの汗をかくことが何よりも大切のようです。時には一緒になって、汗をかいてはいかがでしょうか?

最近は、自然素材・無垢材ブームです。
多くの建築業者や工務店が、本物の家をアピールしていますが、その材料の流通経路(トレーサビリティ)やMSDS(化学物質安全性データシート)について、追求したりこだわっている工務店は少ないと思います。
住宅の建築に使用される材木は、大きく分けて柱や梁などの構造材と、仕上げの床材、天井材などの造作材に分けられます。
一般的に地域の工務店では、構造材については大方、無垢材を使用しています。
一方、大手住宅メーカーでは柱や梁などに、小さい材を重ね合わせた積層材を使用しています。例えば、12センチ角の柱の場合、3センチ×12センチの材を4本接着加工することで12センチ角の柱ができます。耐力実験では、無垢材よりも強度があるとされています。しかし、雨降りでの建て前など建築中に濡れた積層材の強度は、数値どおりではありません。
構造材で主に使用される材は、柱は桧、梁や桁は米松又は杉です。構造材では主に米松が外材として使われています。
一方、造作材では多くの外材が使われています。
床材(フローリング)では、タモ、カリン、チーク、オーク、パインなどを聞かれたことがあると思います。
壁・天井材では、パイン、米つが、米松、米ヒバ、ラワンなどが使用されます。
これらの外材は、木の性質から床材に適していたり、家具材に適していたり、用途に合わせ適材適所に使用すれば、良い材料だと思います。では、何故当社では進んで使用しないのか。それは、2つの理由に大別されます。
1つは、輸入される際、どれほどの薬剤が使用されているか不明なことです。
海外からの害虫駆除のため、自国において成分不明の薬剤が散布されていますし、船便の船内でも散布されていると言われています。丸太であれば、製材後の製品には影響が少ないと思われますが、フローリング材など輸入製品をそのまま仕上げに使用する材料は、私たちが直接手に触れるものです。
外材の製品は、その多くが中国で加工されています。ですから、フィリピンで伐採された木が、中国で加工製品された場合、それぞれで薬剤が使用されていると考えられます。
もう1つは、海外では不法伐採が今なお横行しているとこです。いわゆる途上国では、その3~4割が不法伐採だとも言われています。無計画な森林破壊であるばかりでなく、商品価値自体を自ら下げる行為です。
不法伐採という言葉から、山賊?のようなグループがゲリラ的に不法侵入して伐採するイメージがありますが、最近多いのは、官製不法伐採だそうです。いわゆる、賄賂の授受があり、官と民が結託した上での不法伐採です。
このような理由から、当社では国産の可能な限り県産の材料を使用しています。これらの国産(県産)材は、産地表示や適法伐採の証明があります。
昭和40年代から合板と呼ばれる建材が流通しました。当時は接着剤に関する規制も少なく、結果として人体に少なからぬ影響を与えました。ある建材商社の方の談話では、「平成の始め頃までは、コンパネ(合板)が積んである倉庫に入ると、目がチカチカしたもんです。今思うと恐ろしいですね。」
今使用されている外材や外国製無垢製品が、合板と同じ道をたどらないと言う保証はありません。


朝晩の寒さが厳しくなってきました。
昨日も今日も空気が澄んでいて、堤防道路や橋の上など、眺めの良いところから御嶽山や名古屋駅のツインタワーが見えました。冬は寒いですが、空気がきれいで気持ちがいいですね。
先日の18日頃、しし座流星群が見られると言うことで話題になりました。
「新月後ということで、月明かりの影響が少なく見やすい」とも言われていました。
新月伐採という言葉を聴かれた事はあるでしょうか?
樹木の生理活動が太陽と月のリズムによって大きく変化すると言われており、冬季の新月期に伐採し、葉枯れ乾燥(伐採し、枝を残したまま半年程度そのままにします)させた木はその後の建築材として使用しても狂いが無く、良いとされています。
最近は人工乾燥機が普及し、その上、工期が少ないため人工乾燥材に頼りがちですが、人工乾燥材に比べ自然乾燥材は、強度も強いと言われています。
当社もできる限り天然乾燥を目指しています。そのお陰?で、広い工場も狭く感じられるほどです。

紅葉の季節になりました。京都では週末になると観光客でいっぱいです。
この時期に、浄土宗総本山の知恩院でお仕事ができることは、ありがたい限りです。
これまで御影堂に対座する納骨堂新築や茶室の白寿庵再建など、ご用達をいただいています。
知恩院と言えば、この山門が有名です。この時期は一般公開が行なわれていました。写真からもお判りのとおり、とても大きな山門です。
観光シーズンにあわせ、京都のお寺ではライトアップや秘蔵の公開などが、行なわれています。知恩院でも山門の公開やライトアップが行なわれます。
今回のお仕事は大変地味な作業で、境内の仮設廊下の撤去作業です。
境内の集会堂の改修に伴う仮設廊下です。仮設廊下と言えども何年も活躍した建物で、良材でしっかりと造られた廊下です。
屋根材の垂木と野地板をとめるために釘が使われていますが、それ以外は仕口や継ぎ手を利用した組み合わせです。
再建できるように番付をつけながら解体しています。
観光客を横目で見ながらの仕事は複雑です。羨ましい限りですが、ありがたく仕事に専念いたします。

10月25日の中日新聞にこんな記事が掲載されました。
「子どもの教室での立ち歩きや、引きこもりなどの異常行動が、化学物質を原因とする可能性があるとして、環境省は来年度、両親や子ども30万人を対象とした調査に乗り出す。 ・・・・・・一部略・・・・・・・
自分の感情や行動を抑制できず、病院で『人間関係の取り方に問題がある』と診断される児童は昭和50年代から年々増加。こうした障害は遺伝的要因だけでなく、胎児のころから接する化学物質が神経の発達に影響を与えている可能性があると研究者から指摘されていた。・・・・・・以下略 」
記事では子どもを13年間にわたり調査し、その後5年間で分析するとしています。その結果、子どもの症状と化学物質に明確な相関関係が認められた場合、大気、水、土壌について規制を強化するとしています。20年もの先になります。
建築資材においては昭和40年代から、化学物質を含む新建材が多用されるようになりました。
子どものアトピー性皮膚炎やぜんそくなどのアレルギー性疾患は、遺伝的因子よりも環境的因子が大きく関与しているとも言われています。
なぜ大人より子どもたちに影響が大きくでるのか?それは体の発達の違いです。
子どもの体は十分に発達していません。代謝機能や生殖機能などが発達の途上にあります。お酒は20歳にならないと飲んではならないとされているのは、アルコールを分解する機能が、十分に発達していないからです。
また、体重当たりに呼吸する空気の量や摂取する飲食物の量は、大人より子どものほうが数倍多いのです。そのため体への影響は子どもの方が出やすくなります。
乳児は床の上をハイハイします。床材に新建材を使用している場合は、化学物質の影響を受けやすくなります。
世界的に子どもに与える玩具や乳児製品に対しては、特定の化学物質を含む製品の規制や自粛が進んでいます。しかし、住宅建材に関する規制は、子ども目線に至っていません。
20年先ではなく、今の子どもやこれから生まれる子どものために、住まいづくりを考えないといけないと思います。
私たち、「チルチンびと」地域主義工務店の会は、近畿大学医学部の東賢一先生を顧問に迎え、このような化学物質の問題を勉強しています。
長文乱文失礼しました。

10月も半ばとなり、朝晩は寒さを感じるようになりました。
弊社の周りには、畑や田んぼがたくさんあります。と言うより、畑や田の中に我が社があります。
この季節、田では稲が実り、頭を垂れています。黄金色した田は美しい限りです。畑は主に柿、当地は富有柿の産地です。徐々に色づき始めました。今年も美味しい富有柿ができるようです。
稲刈りも始まり、車での走行中、窓を開けていますと、草の香りがして懐かしい想いや記憶が蘇ってきたり、すがすがしい気持ちになります。昔は刈った稲を乾燥させるために、「はざかけ」をしたものですが、最近では見られなくなりました。
昔は畳床に稲藁を使いました。感触がよく丈夫で復元力に優れています。従来の開放的な住宅には良いですが、高気密住宅では保湿性能の高さが、ダニの生育環境に適してしまいます。
最近では、藁を使わない建材畳が主流になっています。
弊社が取り組んでいる、「流通経路の明らかな自然素材の家」を確立するためには、『畳』や『畳床』の素材や流通経路も大事な要素となります。
稲藁のみで作った畳床は、確かに自然です。しかし、自然であるが故に、細かな虫が生息していたり、それが原因でかゆみ等の不快感が生じます。
また、高気密だけを求めると、ダニの生育環境を作ることになります。
自然な藁床を使用するには、住まいづくりから考えていかなければなりません。
稲刈り風景を眺め、懐かしさを感じながらもこんなことを考えてしまいました。